犬や猫と赤ちゃんの同居の心配、解決します!【その2:抜け毛・寄生虫・ペットのしつけ】

目次
赤ちゃんが生まれることになった飼い主さんが、今後もペットと暮らす上で心配するのは、主に次のようなことです。
○トキソプラズマの感染
○抜け毛が赤ちゃんの喘息やアレルギーの原因になる可能性
○ペットにつくノミなどの寄生虫の影響
○ペットが赤ちゃんを噛むなどして、傷つけたりするのではないか
前回のコラム「犬や猫と赤ちゃんの同居の心配、解決します!【その1:トキソプラズマ】」では、妊娠中にペットと暮らす上で心配になる原因の1つ「トキソプラズマ感染症」についてチェックしました。
今回は、気になる残りの3つの問題点と、解決方法についてみていきましょう。
抜け毛が赤ちゃんの喘息やアレルギーの原因になる!?
「赤ちゃんが生まれたら、ペットは手放さなければいけないよ!」
と主張する人たちの根拠の1つが、ペットの抜け毛です。
大人でも「犬アレルギー」「猫アレルギー」などを持っている方がよくいますが、赤ちゃんは免疫機能が弱いため、アレルギーの原因となる物質「アレルゲン」により反応しやすいといわれています。
アレルゲンとなる物質は、ペットの毛の他にハウスダスト・ペットのフケ・尿・よだれなどにも含まれます。
ですからスフィンクスなどの無毛の猫でも、猫アレルギーの原因となることがあるのです。
アレルギーを防ぐためには、「室内の掃除を徹底する」「空気清浄機を置く」「換気を十分行う」など室内の環境を清潔にするのと同時に、ペットのシャンプー・ブラッシングなどの身体のケアもきちんと行って、清潔を保つことが大切です。
またこういった工夫は赤ちゃんだけでなく、お母さんのためにも有効です。
妊娠中はホルモンバランスの変化から、元々アレルギーがなかったのにアレルギーになった、という話をよく耳にします。
ノミなどの寄生虫の影響は?
ペットの身体のケアをきちんと行うことは、ノミ、ダニなどの寄生虫にも効果的です。
赤ちゃんの皮膚は敏感ですから、ノミやダニに刺されることによって皮膚炎を起こすこともあります。
ただし、だからといって犬や猫にシャンプーをあまりしすぎると、皮膚や身体の調子を崩してしまうことがあるので、神経質に洗い過ぎるのも考えもの。
基本は月に2~3回程度で、あとは汚れが気になるときは洗うくらいの頻度にとどめておきましょう。
ペットが赤ちゃんを傷つけるのでは?
「犬や猫は、赤ちゃんに噛みついたり引っ掻いたりして傷付けるのでは?」
そう気にして不安になっている方もいることでしょう。
これについては、妊娠・出産前からペットのしつけと、飼い主との信頼関係ができているかどうかがカギとなります。
犬が赤ちゃんと安全に同居するためには、主人である飼い主の指示にきちんと従う、「ダメ!」と言われたらすぐにやめるなど、基本的なしつけが欠かせません。
猫も、飼い主との信頼関係ができているかどうかはとても重要です。
また犬や猫の唾液には、様々な細菌などがいます。
このため抵抗力の弱い赤ちゃんは、感染しやすく危険です。
犬や猫が赤ちゃんを舐めたりしないように、飼い主さんの注意が必要です。
これは赤ちゃんに限ったことではなく、大人でも犬や猫にキスをしたり、口移しでエサを与えたりすることは止めましょう!
ペットのいる家に赤ちゃんが生まれることは、確かに心配なこともあるかも知れません。
しかしペットと暮らすことによって、風邪や感染症、喘息などのアレルギーに逆にかかりにくくなるという研究データもあるといいます。
またペットは、癒しを与えてくれたり、筆者のようなひとりっ子の兄弟代わりになってくれたりするだけでなく、自分の身をもって「老い」「生死」などを子供に教えてくれる存在でもあります。
注意すべき点は注意して、でも極端に神経質にはなりすぎず、楽しい家族の生活を送っていきたいですね。
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