猫がウール素材を食べてしまうとお困りの方へ
なぜウール素材の毛布や靴下を食べるの!?猫の謎の行動
皆さんは、愛猫がタオルやセーター・靴下などのウール製品に吸い付いたり、食べてしまったりして困ったことはありませんか?
筆者の親戚の家で以前飼われていた猫は、まさにこの奇妙な癖があり、飼い主をよく悩ませていました。
不思議なことに、そういった猫が食べるのはウール100%の素材のみで、化学繊維はちゃんと見分けて食べようとしません。
そもそもなぜ猫は、ウール素材を食べてしまうのでしょうか?
そして、やめさせるにはどうしたら良いのでしょうか?
ウールを食べるのは、母親恋しさから
猫がタオルやセーターなどのウール製品にチュパチュパと吸い付いたり、食べてしまったりする謎の行動は「ウールサッキング」と呼ばれています。
この行動の原因は、早くに母猫から離されすぎたり、離乳が早すぎたりすることと言われています。
筆者の親戚の家にいた猫も、まだへその緒の付いた新生児の頃、ゴミと一緒に捨てられていたところを保護されました。
ですから、母猫から早く離され過ぎていたことは確かでした。
飼い主や他の猫などに「ふみふみ」をするのも、同じ理由からです。
中には子猫時代の我が家の猫のように、自分の肉球をチュパチュパとしゃぶる猫もいます。
またシャムやバーミーズなどの特定の品種の猫に多く見られるという意見もあることから、遺伝もある程度影響を与えているものと思われます。
やめさせるには?
とは言っても、布製品を食べるなんて健康への影響も気になるし、やめさせたいと思っている飼い主さんも多いですよね?
しかし獣医さんに相談しても、ウールサッキングの効果的な治療法というのは残念ながらないようです。
筆者の親戚の家の猫も、ウールを食べる癖は結局一生直ることはありませんでした。
そこで 親戚の家の人達は、ウール製品を猫の手の届く範囲に放置しないなど、日常生活の中で徹底的に注意していたようです。
一方、自分の肉球をチュパチュパとしゃぶる癖のあった我が家の猫ベンジャミンは、成猫になるくらいからは全くこの「指しゃぶり」をしなくなりました。
我が家の猫の場合は、猫にとって家族の中で「母親の役割」となっている人(我が家では筆者の母親)の猫への接し方がポイントとなりました。
筆者の母親はよく、子猫だったベンジャミンを人間の赤ちゃんのように抱っこして、「良い子だね~」とあやしていました。
そのためか、我が家の猫は15歳を過ぎた現在でも抱っこが大好きな甘えん坊のままですが、指しゃぶりやウールサッキングなどの行動は全くありません。
母猫の愛情を知らずに育った猫が求めているのは母親なので、これはとても大切なこと。
愛猫がウールの衣類をしゃぶっているのを見つけたら、絶対に「ダメ!」と叩いて叱ってはいけません。
そんなときは衣類から猫を離した後に、猫を撫でたり優しく話しかけたりしてあげましょう。
そして、子猫のときに親猫から狩りを教えてもらっている猫はウールサッキングのような異食行動を発症する確率が低いとされていることから、猫の狩猟本能を満たせるようなおもちゃで遊んであげることも大切です。
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