ペットの健康診断は必要?

イヌの豆知識

ペットに健康診断は必要なの?

動物病院が好きなペットはあまりいません。
そのため、ペットの具合が悪くなってから病院に行くという飼い主も多いのではないでしょうか。
しかし人間が健康を保つために定期検診を受けるのと同様、ペットの寿命を延ばすために健康診断は大事なものです。
ペットに健康診断をうけさせる意味を、具体的に見ていきましょう。

飼い主がペットの不調を見逃してしまうことがあるから

犬や猫はどんなに賢くても人間のようにしゃべることはできません。
そのため、仮に体に異常を感じていたとしても「頭が痛い」「吐き気がする」と訴えることはできないのです。
飼い主は、ペットの普段の様子から病気かどうかを判断しなければなりません。
しかし、犬や猫、その他かつて野生動物だった生き物の病気にすぐ気が付くのはなかなか難しいものです。
彼らは元々自然の中で暮らしていた動物です。野生の世界では、弱みを見せることは命の危険に直結します。
そのため、猫や犬等のペットには具合が悪くてもそれを隠そうとする本能が備わっています。
このような背景から、健康診断で専門家にペットの体を診てもらうことが大切になってくるのです。

病気の早期治療や予防につながるから

ペットが万が一病気にかかっても、早期治療することで寿命を長引かせたり、治療の見込みが立ったりするケースもあります。
定期的な健康診断を行うことで、病気の早期発見ができる可能性が高くなります。
また現在は病気を発症していなくても、検査結果から将来かかりやすい病気を発見したり、生活習慣の乱れに気が付くことができます。
獣医から健康上のアドバイスを受け、病気の予防につなげていけるのは健康診断を受けるメリットの1つです。

健康な場合でもデータが将来の役に立つから

健康診断を受けたけれど、特にペットの体に問題がなかったとしたら「健康診断なんて無駄だった」と思ってしまうかもしれません。
しかし健康診断で手に入れた「健康な状態」のデータは、将来病気かどうかを判断するための比較要素として使うことができます。

ペットの健康診断の内容は?

一口にペットの健康診断といっても、その内容は様々です。
以下では、よく行われる健康診断の内容を紹介していきます。

飼い主への問診

問診では獣医が飼い主に対し、ペットに関する質問を行います。
ペットの普段の様子は、飼い主にしかわからないものです。
ちょっとした日常の姿が病気の発見につながることもありますので、ペットの気になる行動・状態などがあれば問診の場で伝えるようにしましょう。
とはいえ問診の場では、ペットだけでなく飼い主も緊張してしまうことがあります。
聞きたい内容を忘れないよう、健康診断の前に質問事項を箇条書きしたメモを作っておくと便利です。

ペットへの視診・聴診・触診など

ペットの様子を視る「視診」、聴診器で心臓や呼吸音を聴く「聴診」、体を触って異常がないかを確かめる「触診」は健康診断の基本です。
たくさんの動物を診てきた獣医が、自分の五感を駆使してペットの体を調べてくれます。
詳細なデータが出る化学検査とは違うものの、視診、聴診、触診をきっかけに体の異常が発見されることもあり、健康診断においてとても大事な要素となっています。

血液検査

血液検査では、ペットの血液を採取して検査を行います。
血液検査は何を調べるかによって、いくつもの種類があります。代表的なのは、次の2つの検査です。
・血球計数検査(CBC検査)
血液中の成分(赤血球、白血球の数、ヘモグロビン濃度など)を調べる検査です。結果から貧血・寄生虫感染・脱水の有無等について知ることができます。
・生化学検査
血糖値・蛋白・脂質のバランス・ホルモンの病気・神経疾患・腎臓や肝臓機能の状態等、様々な体の状態を知ることができます。

尿・便検査

尿・便検査では、ペットの尿や便を採取して、調査を行います。
尿検査では泌尿器系の異常を、便検査では消化器系の異常を調べることができます。
病院によっては、検査に用いる尿や便を事前に自宅で採取しなければならないこともあります。
健康診断を申し込むときに、事前採取が必要なのかどうか確認してみてください。

レントゲン検査

外側からは見えない内臓や骨の異常を発見するために実施されるのが、レントゲン検査です。
レントゲン検査によって、腫瘍や結石が発見されることもあります。

超音波検査

臓器の見た目だけでなく、動きまで分かるのが超音波検査です。
超音波検査ではレントゲン検査では分かりづらい臓器の異常を発見することができます。
レントゲン検査が難しい妊娠中のペットの健康診断にも、超音波検査が活躍します。

ペットの健康診断の費用

ペットの健康診断でかかる費用は動物病院によって違いますし、どのような健康診断をうけるかその内容によっても異なってきます。
例えば、ある動物病院では以下のような料金になっています。
・問診、血液検査、尿検査、触診など一般的な健康診断を一通り行う場合:~1万円程度
・一般的な健康診断に加えレントゲン検査を行う場合:~2万円程度
・一般的な健康診断に加えレントゲン検査、超音波検査を行う場合:~3万円程度
なお、平成27年に行われた日本獣医師会の診察料実態調査によれば、健康診断(1日ドック)の診察料で最も多い料金体は10,000円~12,500円未満となっています。
(データ引用元:http://nichiju.lin.gr.jp/small/ryokin_pdf/h27.pdf)

健康診断を受けるタイミング

家に迎え入れたら、まず1回目を

健康診断を受ける最初のタイミングは、ペットを家に迎え入れる時です。
特に野外で拾った動物をペットにする場合は、まず健康診断で体の状態を確かめておきましょう。
野外での生活は寄生虫や感染症のリスクが高いものです。
また既に別のペットを飼っているなら、同居させることで病気がうつる可能性もあります。
既に何らかの病気を発症している場合は、早めの治療につなげてあげることが重要です。
子犬や子猫を飼い始めるときも、先天性の異常がないかどうか確認しておいた方が無難です。
赤ちゃんの場合は、大体生後半年~1歳を過ぎるころに健康診断を受けてみてください。

定期検診は1年に1回程度が目安

初回の健康診断が終わったら、その後は定期的に検診を受けると安心です。
健康診断の頻度は大体1年に1回ぐらいが目安です。
例えば予防接種を受ける時一緒にする、ペット保険の更新時期に合わせるなどと決めておくと、健康診断を受ける機会を定期的に設けることができます。
ただし、ペットが高齢化していけばその分病気のリスクは高くなります。
シニア期になったら、半年に一回程度の健康診断が推奨されています。
ペットの種類によってシニア期に入る年齢はばらつきがあります。
かかりつけの動物病院でも自分のペットにふさわしい頻度を相談してみるといいでしょう。

ペットの健康診断で注意すべきこと

キャリーケースや車での移動に慣れさせておく

ペットは普段とは違う環境に臆病な生き物です。
キャリーケースや車での移動に慣れていないと、病院に行くことがストレスになってしまい逆に健康に良くないこともあります。
普段から部屋にキャリーケースを置いておいて中で食事を与えたり、車で近所を散歩したりして病院に行くための準備をしてみてください。

事前に問い合わせをして、予約してする

健康診断を受診するときは、いきなり動物病院に行くよりも事前に予約しておくことをお勧めします。
健康診断を予約制にしているところ、ワクチン接種をしたペットしか受けれないところなどいろいろな動物病院があるからです。
そのため事前に問い合わせをし、受け入れてもらえるかどうかを確認することが大事です。
予約を取ることで、スムーズに健康診断を受診することができます。

健康診断の事前注意をしっかり聞く

健康診断では、いろいろな検査を行います。
その検査に向け、自宅で数時間程度食事を与えない、尿や便を採取して持参するなどの注意点がある場合があります。
予約時にどのような準備をしていったらよいのか、しっかり確認しておきましょう。

ペットの健康状態が良い時を狙う

健康診断にかかる時間は、検査内容によって変わってきます。
場合によっては、長い時間動物病院にペットを預ける必要も出てきます。
そのため、健康診断はできるだけペットの健康状態が良い時を狙うのが良いでしょう。

医療費の準備を怠らない

健康診断の結果によって、今まで気が付かなかった病気が発見されることもあります。
健康保険制度がある人間と違い、ペットの医療費は100%飼い主の自己負担になります。
いざ病気が発見された時に、医療費がないから治療できないのでは大変です。
ペットの医療費に備える1つの手段として、ペット保険があります。
ペット保険は、飼い主が払う医療費の一部を保険金として支払ってくれる仕組みです。
ただし、ペットの病気が発見されてからでは保険に加入できない、既往病の治療費については補償されないなどの不都合が起こることがあります。
ペット保険への加入を検討するなら、ペットが健康なうちが一番です。
※ただしペット保険では、一般的に健康診断にかかる費用は保証されません。
他にも動物病院にかかっても補償対象外になる場合があるので、ペット保険の説明をよく読んでから加入するようにしましょう。

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